【ハイキネ】ボクテキ アーカイブス -HyperKinesis-Thiking-

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TCG マジック・ザ・ギャザリングから学ぶ コアなファンを生み出すための方法5つ

みなさんこんにちは!

ハイキネオーナーの門松タカシです。

 

この前のエントリーに、ちきりんさんに触れる文書を書いたので、蔵書コレクションの中から、ちきりんさんの本を引っ張りだして読み始めました。

 

ちきりさんの本はボクにとってはいわゆる「スルメ本」で、読み返すたびに、今の自分に必要なこと、気づきが得られます。ブロガーの人は特に読まれるとよいかと。

 

マジック・ザ・ギャザリングが好きすぎる

さて、全然話は変わりますが、わたくしトレーディングカードゲームマジック・ザ・ギャザリング」が大変に好きでございます。

 

mtg-jp.com

 

プレイヤーの方で伝わる情報をあえて書くのであれば、インベイジョン時代からのプレイヤーとなりますので、もう10年以上はやっていることになるのでしょうか。

 

中学生くらいから始めて、学生のころはお小遣いのほとんどをそこにつぎ込んでいたような気がします。

 

古参みたいな感じに聞こえますが、今現在手元にあるカード枚数は0です!

高校卒業後に自衛隊へ入隊したタイミングで、親がいつの間にか大半のカードを破棄。

自衛隊を退職後に生き残りをかき集めてバインダーに収めたものも、その後の金欠対策で売却。

そして最近のお引越しで関東圏で遊んでいたプレイヤーの方々にすべて譲渡。

 

という何度かの手放すタイミングのおかげで、今は手元にカードがありません。

 

個人的にもだいぶ物欲が減ってきたのも要因の一つだと思いますが、いまだに新しいカードが出ると、眺めながら「これは面白い」と想像を巡らせるのを楽しんでいます。

 

元祖トレーディングカードゲーム(TCG)

さて、マジック・ザ・ギャザリング(以下、マジック)を簡単に説明しておきますと、いわゆるカードゲームです。

 

日本では遊戯王の方がネームはメジャーだと思いますが、世界レベルでみると、おそらくマジックプレイヤーの方が多いのではないかなと思います。

世界大会もありますし、いろんな国の言語で発売されていますので、けっこうグローバルなゲームです。

 

カードゲームというと、若い世代が楽しむゲームというイメージがあるかと思いますが、マジックはルールの理解がちょっと難しいのと、カードの説明がやや小難しいので、どちらかといえば大人のゲームに近いです。対象年齢も確か中学生以上になったいたと思います。

 

例えば「狼の試作機」というカードがあるのですが、

すべてのプレイヤーの手札にカードがあるかぎり、狼の試作機では攻撃したりブロックしたりできない。

なんかは、すごくこんがらがりそうな説明文です。このカードは誤読しやすい典型例といえますね。

 

TCGと侮るなかれ!業界では老舗級

さて、こんなちょっと小難しいカードゲームがなぜ今もなお現役を維持しているのか?

 

ここで10年以上マジックのプロダクトに触れてきたユーザーとして、マジックの世界を分析してみたいと思います。

 

改めて見てみると、実にうまく作ってあるんですよね。

これは昨今おスマホアプリ業界においても十分に応用の聞くマーケティング手法だと思いますので、デザイナーの方やプロデュースする人は知っておいて損はないかと。

 

変化をつけそれを制限することでバランスをとる

まずエンターテイメントにおいて、ユーザーを逃がさず、長く楽しんでもらうために必要なことは「退屈させないこと」です。

 

これは最近のスマホゲームなんかでも言えることですが、一番難しい課題だと思います。

 

常に変化をつけ、ユーザーを飽きさせないようにすることは、ともするとシステムをいたずらに複雑化させてしまうことにもなります。

 

シンプルさが売りであったものが、いつしか複雑なシステムになり、ユーザーが離れてしまったケースはよくある話です。

 

マジックにおいてもシステムの複雑化は避けられないようで、数年前のルールやカードの効果を比べると、複雑なものが増えてきています。

 

ただ、新しいルールやシステムの有効期限を定める(いわゆるスタンダード環境)ことで、それ以上複雑にならないようなバランスを保つ工夫がされています。

これは新規参入者にとっても参入しやすいチャンスを作っていますね。

 

新旧システムが生きる場を用意する

また、旧システムの再利用についてもうまく作ってあり、名前は一緒だけど絵柄が違うカードを再登場(再録)させたり、旧システムだけで遊べる環境(レガシーや統率者戦など)も用意するなど、新旧ともに遊べる多様性を持っているところも特徴の一つです。

 

ちなみに遊び方はフォーマットと呼ばれているのですが、ユーザー発案の遊び方なんかもけっこうありまして、それが公式に採用されていたりします。

 

こういう柔軟な姿勢もまた面白いですね。トップダウン、ミドルアップ、ボトムアップありますが、これなんでエンドアップと呼んでもいい手法です。

 

世界観と多様性が半端ない

マジックと最近のスマホアプリを比較して秀でている部分を上げるとすると、重厚な世界観がすでに構築されており、1つ1つのカードにそれが反映されている点でしょうか。

 

スマホアプリの場合でもきちんと世界観が設定されていますが、やはり登場人物の多様性においてはやや設定が甘い印象です。

 

お決まりの人物像で、行動パターンの読みやすい登場人物も必要ではありますが、大人向けとなるとより複雑な人間模様を楽しみたくもなります。

 

その点においては、物語を紡いでいくスタイルのマジックでは、主人公が入れ替わり立ち代わりで、いわゆる善の立場もいれば悪の立場もある。その中間に位置する登場人物が主人公であるケースもあり、実に多彩です。

 

ファンを創造するくらいのパワー

スマホアプリの場合、参入者の間口を広げるため全般的に「わかりやすい」を求めている傾向を感じますが、おそらくそれではコアなファンは作れないと思います。

 

ファンとはプロダクト側が作っていくものだと思います。

 

昨今の市場は、どちらかといえばユーザーのニーズに合わせてプロダクト設計をするのが前提になっている印象ですが、やはり強いプロダクトは力関係が逆な気がします。

 

たとえばAppleの製品はユーザーを牽引しています。

「絶対こっちのほうが使いやすいから使ってみて!」くらいのメッセージを感じますね(と言いながらぼくはWindowsAndroidなんですけどね)。

 

マジックも「絶対このルールが面白い」「絶対このカードがいい」「このストーリーいいでしょ?」と少し自分たちに酔っているところを感じさせますが、それがまたいいんですね。

 

アンコントロールを恐れない

時々ルール設定が甘く、ゲームバランスを崩して「このカードは公式の場では使わないでください。だって強すぎて面白くないので」と半ば強制的なルール変更があります。

 

でもそれはそれでネタになって面白いし、ユーザーもわかっているので、「禁止されるまえに使ってしまえ」くらいの感覚を持っています。

 

それに管理者側が完全にコントロールできていないというのも魅力で、ちょっとした宝探しの気分になります。

 

カードの組み合わせで強いシナジーが生まれた時に、誰も思いつきもしなかったりすると、それはもう嬉しいではなく歓喜のレベルです(これで禁止になったりしたら逆にうれしい)

 

この点はマジックの運営側も期待している側面があり、こちらが予期せぬ使い方をしてゲームバランスが崩れるのは、むしろ市場が健全な証拠だと受け取っているようです。

 

とまぁとりとめもなくマジックファンののろけ話を書き綴ってしまいましたので、このくらいでまとめに入ります!

 

マジック・ザ・ギャザリングから読み解く、エンターテイメント業界における生き残りの秘訣

 

・プラットフォームは変えず、中のステータスに変化をつけることでユーザを飽きさせない。ただし、無尽蔵の複雑化は倦厭されるので、その範囲を制限することでバランスを維持する

 

・新旧ともにユーザーが楽しめる場を用意し、どのレイヤーでも参入しやすい環境を整える

 

・世界観の設定は確固たる主軸を作り、それをブラさずに複雑な多様性を設ける

 

・ファンユーザーを待つのではなく、ユーザーをファンにさせるくらいの牽引力と自信を見せつける

 

・コントロール側でも予期しない事態が起きることを歓迎し、準備は入念に行うが失敗を恐れない姿勢を持つ

 

こんなところが、ボクの考えるマジックの強いところだと思います!

 

今は時間とお金のバランスから、マジックからちょっと距離をとっていますが、近いうちにマジック三昧ができる日を楽しみにしています!