さて、連続3回で目標達成に必要な力をご紹介してきました。
この2つさえあれば、きっとあなたは目指す目標に向けて何かしらの行動を起こしているに違いありません。
なら、これ以上の力はいらないのかというと、3つの目の力も必要になる場合があります。というかほとんどの場合はこの3つ目の力がないと、挫折を味わうことになるでしょう。
それが乗り越える力です。
人生お邪魔虫だらけ
なんでもそうですが、やっていくと壁に当たることがあります。
壁と言わずとも、邪魔になる障壁なんてそこら中にありますね。案外気づかないものですが、ボクらの意志を阻む些細な物事というのは世にあふれているんです。
例えば何かおいしい料理を作ろうとします。
「よし作るか!」と意志のスイッチが入ると、「お腹空いたなぁ」「身体に良いものが食べたい」と意欲がブーストをかけてくれます。
これで料理を作れるかというと、まずは材料を買わないといけません。場合によっては道具を買わないといけないケースもあるでしょう。
この時点で意欲が少しずつ目減りし始めます。ウィルパワーの消耗が始まるんですね。
では材料を買ってくると、今度は調理をしないといけませんね。
これが結構地味に大変です。特に凝ったものを作るとなるとなおさらで、「もういっかな」とくじけそうになります。
もったいないので、ここで前回ご紹介した継続する力を使いましょう!
「これを食べれば体の調子が良くなって、今日一日を生産的に過ごすことができる」
と「なぜ」を明確化すると、低下していた意欲が持ち直してきます。
挫けるのは意欲が限界まで減っているとき
こうして彼は無事料理を完成させ、食事にありつくことができました。がしかし、忘れていることがありますね。そう、後片付けです。
今はどうか知りませんが、ちょっと昔は「男の料理」とか言ってすごく凝ったものを作り、後片付けは奥さんがやる、みたいな図式がありました。
昨今ではそういったものは流行りませんので、ちゃんと片づけないといけませんねー
さて、乗り越える力の出番です。
まず真っ先にやるべきは「なに」の明確化です。
これは継続する力の「なぜ」の明確化と似ていますが効果が違います。
難しいものほど具体的に分解する
ここでいう「なに」というのは具体的な片づけの手順についてです。
何から洗って、次に拭いて、最後にしまう。このような工程が待っていますが、モチベが最底辺な時ほど漠然とした物事への意欲はわきづらくなります。
なので、まずは1つ1つの工程を具体的に考えます。
まずは使ったお皿や調理器具を水に浸けましょう。続いて油汚れの少ないものから洗っていきます。
このまま意志が続くのであれば拭く工程に進んでもいいですが、場合によっては小休止を入れてもいいでしょうね。
甘いものは短期的な意欲回復の効果あり
もし、短期的にウィルパワーを回復させたいのなら、糖質の摂取が効果的です。
ただし、一時的な効果しかないので中長期的に見るとあんまりオススメはできません。緊急時のブースターだと思って記憶の隅に保管しておいてください。
さて、彼は「もう拭くの面倒くさい」という気持ちになってきて、いじり始めたスマホを離せなくなっています。あるあるですねー
失うものを考えると意欲が底上げされる
では次の方法を使いましょう。それは「やらないことで失うものを考える」です。
彼の場合奥さんがいますので、これをそのまま放っておくと確実に怒られます。そんな嫌な気分を進んで味わえるほどタフな精神ではないので、「あぁ・・・怒られる」と重い腰を上げざるを得ません。
これは何かの誘惑に負けそうなシチュエーションでも有効な手段です。
2つを天秤にかけ娯楽を取ることで失うものを考えます。
さらに言うなら、こういった誘惑に負ける行為というのを人間の脳は学習しますので、1度やったら習慣になるものだと考えてください。
禁煙していて「まぁ1本くらい」という誘惑は、一生吸い続ける最初の1本だと思ってください。そうすると失うものの大きさが計り知れないと感じられるはずです。
科学的にも証明されている人間の怠け心
ちなみに人間には怠け心があって、心理学ではモラル・ライセンシングと読んでいます。科学的に見ても万人にそういう性質があるんだから、別にあったって恥ずかしがる必要はありません。みんなナマケモノなんです。
よく心の中でつぶやく「いつも頑張ってるから今日は特別!」「今日は休んで明日から!」なーんていう名フレーズは、全部このナマケモノ性質からきています。あるあるですねー
最初の心構えが一番重要
さて彼は無事片づけを終え、一息つくことができました。
こうしてみると「最初から簡単な料理にしておけばよかったなぁ」という雰囲気が漂ってきそうですが、普段やらないことをやるのは、脳の成長には欠かせない要素です。それに見切り発車というものも開始する力の1つとして有効です。最小限の環境で最小限の目標を行うという考えですね。
ただ、彼が行動を起こす前に意識しておけば良かったことがあります。
それは「物事はそう簡単には進まないし障害は必ず起こる」という考えそのものです。
楽観主義と悲観主義はどちらか有利か?
世の中には楽観主義の人と悲観主義の人がいます。雑な分類分けに聞こえますが、シチュエーションに応じて、どちらかに傾向が偏るという意味で使っています。
一般的に悲観主義の人ほど障害に対しては警戒を怠りません。ただし、最初から問題を感じている課題には取り組まないという性質もあります。
そうなると目標達成なんて、とてもできませんね。
では楽観主義でいけばいいのかというと、世間一般的に言われる楽観主義だと挫折の壁を超えることができないことが研究で分かっています。
オプティミストでありリアリスト
そこで先ほどの考え方です。
研究で分かったこととしては、「現実的な楽観主義者」ほど困難に対して柔軟に粘り強く対処できることが分かっています。
「できそうにないからやらない」「とりあえずやればできる」と言ったような二極化した考えではなく、「壁もあるけど乗り越えられる」という現実的で前向きな精神が、この壁を超える原動力になってくれるんですね。
気の持ちようとはよく言いますが、科学的に見てもそれが裏付けられていますので、これはもう信じないほうがどうかしていますね!
乗り越える力のまとめ
ということで3つ目の力をまとめましょう。
1.「なに」の明確化
2.やらないことで失うものを考える
3.誘惑に負けるは習慣になり、最初の1歩は作らない
4.現実的な楽観主義で取り組む
以上です。
正直ほかのパワーと領域が被っている部分もあるんですが、三位一体といことでこれらの力を使っていけば、目標達成は必ずできます!
これを読まれた方にとって、目標達成のための良いキッカケになれば幸いです!